~私たちの想い~

【八田保命酒舗の取組】
登録商標赤たる保命酒
八田保命酒舗
伝統を守るとは何。温故知新と言う言葉が在りますが、伝統を守るとは温故知新であると考えています。どの企業でも創業者は偉大です。温故知新の意味は、古い物を誠実に守る心を持ち、新しい物を捉える心を持つ事と考えています。
古い物を守っているだけでは、その道に居続けるだけです。居続けるとは、何も経験しないことを意味します。何も経験しないとは、何も変わらない事です。
大阪の工業高校卒で在りながら、数々の有名大学で教授を務められた、建築家の安藤忠雄さんも“守・破・離”と述べておられます。
伝統、守べきものを誠実に守るからこそ、新しい発見を重ね、いつか破る時が来る、破る時が来るからこそ、新しく離れる時が訪れると残して居られます。伝統を守るとは伝統を創る進行形なのだと思います。
思いますに伝統を守るとは、伝統を誠実に守るからこそ、新しい伝統が生まれる時が訪れる、逆説では新しい伝統を生むためには、古い伝統を誠実に守らなければ成らないとの教えです。輪廻のような世界観です。因みに安藤さんは若き日のインド時代に、人生の強い掲示を受けたそうです。
保命酒はアンティーク小物・骨董品の鑑賞物では無いとの思いです。現代のお客様に飲んで頂く消費材です。だから古い物を守るだけでは片手落ちと考えます。保命酒はどこまでも現代を生きている進行形なのです。時代に喜ばれる酒を造る、伝統を守りながら未来に続く製造者責任が有ると思っています。
今の時代は、保命酒が創造された江戸時代と大きく違います。社会構造も成熟した社会と成り、食事回数も2食から3食へ、栄養状態も不足から飽食へ、平均寿命も2倍以上の長寿へと、労働時間も週休2日8時間労働へと、大きく変化しています。
製造業として、変化した時代、時代に求められる酒を造る責任、この変化に対応しなければ製造者として存在価値を問われてしまう、との思いを強く持っています。
伝統を守っているからこそ、江戸時代の保命酒では無く、甘味を押さえて香りを大切にした緑ラベルの保命酒を造りました。伝統を守るからこそ、生薬の考え方からイタリアのリモンチェッロを造りました。伝統を守るからこそ、保命酒と保命酒の生薬パウダーだけの保命丸(保命酒あめ)を造っているのです。
私事ですが、私の温故知新は古い物を誠実に守り続けながら、新しい道を歩む事です。そして新しい物や世界、そして驚きに触れる人生の価値、これを知る事こそが人生の喜びだと考えています。この思いこそが自由の精神と思います。この自由はLibertyじゃなくFreedomです。自由落下の自由です。金も大切ですが人生の全てじゃ無い。人生の晩節でも、限りある時間にチャンスを見つけては、残り少ない人生の喜びと、幸せに巡り合いたいとの思いです。
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